【オーストラリア】メルボルンのクッカリーに通う学生の日常week8
小話
先日、同じ学校の唯一の日本人Shotaと初めて近況報告会をした。
学校でたまに話すような関係だったので、どんな話ができるかと思っていたら
「自分、このクッカリー(料理の専門学校)辞めるかもしれない」
いきなりの衝撃の発言だった。
まだまだ始まったばかりなのに。
どうした?
と思ったが、彼なりに色々思うところがあったようだ。
今回は、自分と同じく海外で迷えるアラサーのリアルを追っていきたい。
やりたいことが見つからない
Shotaは今年でオーストラリア歴4年目の中堅選手。
元々日本では、航空系のグランドスタッフとして働いていたそうだ。
ただ、親族がイギリスに住んでいることなどから海外に興味を持ち、約4年前オーストラリアにワーホリで来てきたとか。
その後、セカンドビザやパンデミックビザなどでニューサウスウェルスの田舎町で生活をしていたそうだ。
そして、今年の7月、クッカリーに通うためにメルボルンにやってきた。
なぜ、クッカリーに通おうと思ったのか聞いた際、
「オーストラリアに残るため」
という理由が大きいと話し、
「実際、本当にやりたいことが見つかっていない」
「日本に帰っても、何をやりたいかよくわからない」
と吐露した。
「わかる、わかるよ、君の気持ち」
悩めるアラサーがここにもおった。
実は、やりたいことがあるんです
そんな彼だが、話していくと実はやりたいことがあるそうだ。
「日本語教師に興味があるんです」
そう呟いた。
聞くとオーストラリアで日本語を教える事ができる資格も取っていた。
では、なぜクッカリーに?
そっちの道に進めばいいのでは?
と安易に思ったが、世の中はそんなに甘く無かった。
日本語教師として、永住を目指すのは、乗り越えるべき壁が本当に多いようだ。
・公立の教師を目指すには大学に通う必要がある
・英語力
・日本語教師としての需要
彼にはどれも現実的では無かったようだ。
それらを踏まえて、現実的にオーストラリアに残る方法としてクッカリーを選択したようだ。
ただ実際、好きでもないこと、やったことのないことをやることは簡単ではない。
例え料理であってもそうだ。
クッカリーは、給料が貰えるわけでもない。
むしろ貯金は減っていく一方だ。
そうなると、通い続ける意味があるのかと自問自答し、辞めたくなる気持ちも分かる。
専門学校をだんだんいかなくなる人は一定数いると聞いていたが、まさにこんな気持ちなのだろう。
海外生活をする日本人のリアルを感じた。
海外生活×やりたいこと
せっかく海外に来たのだから、自分がやりたいことをやりたい。
海外に来てまで、我慢したくない。
それなら日本と変わらない。
誰もが思うことだ。
1年間のワーホリならその考えで全然いい。
ただ、永住のことなどを考えると、事態はややこしくなる。
海外に残るためにすることと自分がやりたいことは、別物。
そりゃそうだろと思ったそこのあなた。
我々海外移住希望者は、海外生活に夢と希望を抱く、愚かな生き物です。
この当たり前を見て見ぬふりして生活している夢老い人です。
彼の境遇を聞いて強く感じた。
日本語教師になりたいけど、海外に残るためにクッカリーに通う。
こういった方は日本に限らず、世界共通で移民希望者の現実だろう。
自分もシェフを目指す理由として、永住権というのは確実にある。
永住権が取れないと分かっていてシェフを目指すことはなかっただろう。
結局、自分のやりたいことをして生きるということは、日本でも海外でも等しく大変ということだ。
そりゃ、30歳になってもやりたいことが決まらない人がいて当然だ。
やりたいことが決まらず、なんとなく生きているそこのあなた。
心配すんな。
そんな人は至る所にいる。
そんなことを思った1週間だった。
クッカリーterm1も残り2週。
最終日の調理実践が今までで一番きついとか。
俺、その日の夜に日本行きのチケット買ってるんだよな。先生。
果たして無事に日本に帰れるのか。
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最後まで、ご清覧ありがとうございました。
現在は、メルボルンのクッカリーで料理の学習をしています。
そこに至った経緯なども良ければご覧ください。
では、また。
Hiromu
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